着物リメイクとは?

 

なぜ、着物リメイクなの?

着物は、さまざまな柄や織があり、日本の知恵と工夫が詰まった美しい文化の象徴です。
しかし、日常で着る機会が少なく、多くの着物がタンスの中で眠っているのが現状。

そんな着物をもっと気軽に日々の暮らしに取り入れられる形にできないだろうか…
と思い始めたのが着物リメイクのきっかけです。
かつて、祖母や母が作ったり、直したりして、日常生活に溶け込んでいた着物。
その文化を取り戻し、着物を現代の生活でも楽しめるものにしたいという想いで取り組んでいます。

 

「型紙いらずの着物リメイク」とは?

着物リメイクでは、型紙を使わず、布をまっすぐに切るだけで進めます。
このシンプルな方法により、型紙を作る手間が省け、初心者でも気軽に始められます。

縫い方も直線縫いが中心なので、手縫いでもミシンでも大丈夫。
着物を解いて洗う作業も、ただの準備ではなく、
着物の作られ方やその背景に思いを馳せる楽しい時間になります。

 

デザインや作品づくりで、大切にしていることは?

着物には、母や祖母から受け継がれた思い出、結婚の際に作られた特別な記憶が込められています。
また、現在では作られていない伝統的な染や織の技法を持つ、非常に貴重ものも。

こうした背景を尊重し、リメイクでは布を余すことなく使い切ることを心がけています。
着物の歴史では、傷んだ着物が羽織や布団に作り直されるなど、形を変えて大切に使われてきました。
この考えを引き継ぎ、直線的に切るだけでデザインが完成する仕立て方を採用しています。

布を折り畳んだり、整えたりすることで、新しい服や小物を生み出すデザインは、
着物の魅力を最大限に活かす工夫です。
 

お裁縫をほとんどしたことがなくてもできる?

はい、大丈夫です!
型紙を使用しないので、まっすぐ切ってまっすぐ縫うだけで仕上がります。
裁縫初心者の方でも簡単に取り組めます。
また、着物の生地幅は洋服の生地よりも狭いため扱いやすく、
少ないスペースでも作業ができるのが特徴です。


着物リメイクは、眠っている着物に新しい命を吹き込み、
日本の伝統を現代の暮らしに取り入れる素晴らしい方法です。
あなたも、大切な思い出を日常で使える形に変えてみませんか?




 

着物を受け継ぐ。

 

これまでのことを考えた、これからの服

平安時代から1200年もの時を越え、受け継がれてきた日本の「きもの」。

そこには、目を見張る色彩や文様、質の高い素材感、生地を大切にする様式など、
伝統に裏打ちされた確かな価値が宿っています。

しかし、一世紀前からの急激なライフスタイルの変化などにより、
日本の「きもの」は日常、言わば(ケ)の衣服としての役割を担うことが難しくなり、
多くの人は、そこに秘められた価値を、和ダンスや押入れに仕舞いこんだまま、現在に至っています。

そこで私達 Wrap  Around  R.(ラップ アラウンド ローブ)は、
「きもの」の持っている価値や様式を尊重しつつ、
現代のライフスタイルに合ったフォルムに再生する服づくりを行っています。

Wrap  Around R. の作品を通して、これからの日本の「きもの」の
懐かしく新しい潮流を、少しでも多くの人々に体感していたければと考えています。

 

生地を大切に使い切る合理性

日本の「きもの」と言えば、その色彩美や文様に注目することが多いですが、
Wrap Around R. は、生地を大切に使い切る合理性に着目しています。

「きもの」をほどくと、概ね1尺1寸(33.3cm)を基本寸法幅とした長方形の生地になります。
かつて生地は大変貴重なものでした。
ハサミをほとんど入れない形状により、洗濯時などのほどきと縫製を簡略化できます。
部分的に傷んでしまった生地のみを付け替え、
衣服として使えなくなった生地は、布団や雑巾などへ可能な限り再利用しやすくなっています。

 


 

「きもの」の合理性を意識した服づくり

Wrap Around R. による、日本の「きもの」の合理性を継承した服づくりの特徴は3つ。


 




着物 和ダンスや押入れに仕舞われた
「きもの」を資産として捉え直し、
活用するため、丁寧に洗濯し、ほどきます。













着物 シミやホツレ、虫食いのある部分を避けて裁断。
ロスを少なく、再び1枚の布に戻しやすい
長方形の平面裁断を意識したパターン。
代々受け継いできた大切な「きもの」を再び次世代の
衣服の素材として活用する工夫をしています。










着物 平面裁断でありながら立体的で豊かなフォルムを
生み出す、折り紙のように布を折りたたむデザインと
重ね着しやすいフォルムを意識しています。









 
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